現在はまあしゃんの孫である政昭さんが板場に立ちますが、半身におろされても、なお心臓が動いているほどの見事な鯉さばき。あらいも湯からひきあげ瞬時に水を切り、また氷水にさらす、その一連の動作は何万回と繰り返してきた、まあしゃん直伝の技です。鯉は2割が雄で、8割が雌。その数も少ない「男鯉」があらいには絶品で、「女鯉」は鯉こくにというのは政昭さんのこだわり。
酢味噌ではなく、政昭さんのお母さん、幸子さん手づくりの三杯酢とともにあらいを出すのは、その川魚独特の生臭みのなさと、独特の歯ごたえと舌触りへの自信のなせる技。味噌もまた手づくりという鯉こくは、うろこ一枚にいたるまで美味で、一度食べたら忘れられない味わです。